AIで音楽を作る方へ:作る時間より、使い道で揉める

AIで音楽を作る方には、私はほとんど素人として向き合うことになります。だから、これは教える話ではなく、発注する側が何を分かっていないかの話です。

知り合いの店が、季節ごとの店内BGMをAIで作ってもらった話を聞きました。曲はよかった。問題はその後で、「これ、店で流していいの?」「配信にも使える?」「有名な曲に似てない?」と、店主が不安になったそうです。作った方も答えに詰まった。用途と権利を、最初に決めていなかったからです。

私は音楽のことは分かりませんが、発注する側として分かるのは、「どこで使うか」を聞かれないと、自分でも考えていない、ということです。店内で流すだけのつもりが、動画にも使いたくなり、SNSにも上げたくなる。そのたびに権利の話が蒸し返されます。

段組では、AI音楽の段の一段目を30秒のデモにして、そこで用途(店内・動画・配信・CM)と、著作権管理団体への登録が要るかどうかを確認してもらう形にしました。特定のアーティストに似せる生成はしない、という約束も規約に入れています。曲数と尺と修正回数は段に書く。店内利用の許諾は段の成果物として残る。

作る方が守られるためでもあり、私のような発注者が後から困らないためでもあります。AI音楽を作る方にとって、段組は「使い道の話を、作る前に済ませる」ための道具です。

段の組み方の例は「AI音楽作成者の方へ」にまとめました。