なぜ一段目は無償なのか
段組の一段目は無償です。これを決めるまでに、いちばん時間を使いました。
理由は単純で、外部の相手に何かを頼むとき、頼む側は「何を頼めばいいか」をまだ言葉にできていないからです。AIで何かしたい、インフルエンサーに来てほしい、ロゴを直したい。そこまでは言えても、成果物を一行で書けと言われると止まる。受ける側も同じで、相手の現場を見ないと設計ができない。
無償の段が、両方を守る
一段目を無償にすると、頼む側は気軽に置けます。受ける側は、相手を見てから二段目の値段を言える。どちらも「全額を先に決める」という無理をしなくて済む。
ただ、無償には危うさがあります。構想を出し、設計を出し、気がつくと実装の手前まで無償で来ていた、という話は専門家なら一度は経験している。だから段組では、無償なのは一段目だけ、と線を引きました。二段目からは段ごとに値段が付き、進むか止めるかを頼む側が選ぶ。
止められた段の案は、専門家に残る
もう一つ決めたのは、対価を払っていない段の案の権利は専門家に残る、ということです。一段目の提案だけ受け取って発注しない、はできる。ただし、その案を自分で実装したり、別の人に渡したりはできない。返却するときには、そのことを確認する文書が残ります。
これで、頼む側は安心して一段目を置けるし、受ける側は安心して一段目に本気を出せる。段組の仕組みの中で、私がいちばん気に入っているのはここです。
次回は、「友人から無料で頼まれたとき、段組をどう使うか」を書きます。


